Financial用語 |
実効為替レート |
概要 |
貿易相手となっている複数の通貨を取引高に応じて加重平均し、それに対する自国通貨の比率で表現した為替レート。 |
解説 |
為替相場は、2つの通貨間のお金の交換比率です。しかし、グローバル化した現代では、貿易や資本取引の相手がただ1国ということはあり得ません。円相場を語る時、対ドルの円の価値だけでなく、取引相手となる国の通貨すべてと相対評価すれば世界の通貨に対する円の価値が計れます。特に輸出入に関しては、相手国との取引額でウェイト付けした加重平均の為替レートを使う方が合理的です。単位が異なる世界各国の通貨で実効為替レートを求めるには、ある時点の相手国通貨との交換比率を100とし、変動後の為替を指数で表して各国との貿易額で加重平均して合成します。この時、実質為替レートを使えば実質実効為替レートが算出されます。実効為替レートは、各国の中央銀行や国際決済銀行、IMF、経済協力開発機構(OECD)が公表しています。 |
Financial用語 |
実質為替レート |
概要 |
物価水準を考慮した為替レート。通貨の相対的価値である為替に、モノとの相対的価値を考慮に入れて表現し直したもの。 |
解説 |
通常、報道される為替相場は、名目為替レートです。為替は月日を経て変動すると「円高」または「円安」になります。この期間の物価の動きを考慮に入れたものが実質為替レートです。自国と相手国の物価変動が同じなら実質為替レートと名目為替レートは同じです。物価変動を示す指数には、消費者物価指数、企業物価指数、輸出価格指数、GDPデフレータなどがあります。実質為替レートを算出する際に、どの物価指標を使うかで数値は異なります。近年は日本のデフレが続き、「実質為替レートでは名目為替レートで見るほど円高外貨安ではない」という論調も聞かれます。 |