NetBEUI
NetBIOSインターフェイスに対してパケット構造などの取り決めを追加して、ネットワークプロトコルとしたものです。
概要 |
Microsoftネットワークでは、このプロトコルが標準とされていました。NetBEUIでは、NetBIOS名(コンピュータの名前)を使って各コンピュータを識別します。通信の仕組みは単純で、ネットワーク全体に対して通信相手の名前を呼びかけて、返事があれば通信を行うというものです。小規模のLANなら良いのですが、規模が大きくなるとネットワークが飽和しやすく、ルーティング機能がないためにルータを超えての通信も行うことはできません。 |
解説 |
NetBIOSインターフェイスを拡張したネットワークプロトコルで、WindowsNT4.0までのMicrosoftネットワークにおいて、標準として用いられていたプロトコルです。NetBIOSでは、ネットワークサービス呼び出しまでのプログラムインターフェイスは定められていたものの、実際のパケット構造などに関しての取り決めはありませんでした。そのため、サービス内容を拡張して、パケットの構造に関しても取り決めを行っ たものがNetBEUIです。 NetBEUIでは、TCP/IPネットワークのように、各コンピュータに対してIPアドレスを割り振る必要はありません。ネットワーク上のコンピュータは、常にNetBIOS名(コンピュータの名前)によって識別されるので、コンピュータにわかりやすい固有の名前を付けておくだけで、コンピュータ同士が互いを認識して通信することができます。通信相手を探すには、ブロードキャストという手法を用いて、ネットワーク上の全コンピュータにメッセージを送ります。 簡単に言えば、「「○○さん、いますか~?」と全員に声をかけてみて、返事があったら通信をはじめるといったようなものです。基本的に管理の手間が少なく、プロトコル自体の仕様もTCP/IPと比較して軽いものとなっていますので、小規模のLANにおいては非常に良いパフォーマンスを発揮します。しかし、ブロードキャストを多用する特性から、コンピュータの台数が増えるとネットワークが飽和しやすいという弱点を持ち、ルーティングの機能もないことから、ルータを介するインターネットのような環境などでは利用することができません。 |