サブネットマスク
本来は1つのネットワークを論理的に複数のネットワークヘ分割したものをサブネットと呼びます。サブネットマスクとは、このサブネットを表現するための値です。
概要 |
サブネットマスクは各ビットの値によって(1がネットワークアドレス、0がホストアドレス)、IPアドレスのネットワークアドレス部とホストアドレス部とを再定義することができます。たとえばクラスB(先頭16ビットがネットワークアドレス)のネットワークに前述のサブネットマスクを適用すると、ネットワークを256個に分割することができます。 |
解説 |
ネットワークが大規模なものになってくると、単一のネットワークとして管理することが事実上難しくなってきます。特に、ブロードキャストというネットワーク全体に向けて発信するデータ転送が生じた場合、本来必要のない範囲まで無駄に回線を使ってしまうことになり、ネットワーク全体の効率悪化へとつながります。そこで、たとえば事業所や事業部といった単位でネットワークを論理的に分割してしまうことにより、こうした弊害を避けることになります。
これがサブネットで、本来単一であるはずのネットワークを小さな単位に分割したものを指します。サブネットマスクとは、このサブネットを表現するための値で、IPアドレスの上位何bitまでをネットワークアドレスとして使用するか定義するために用います。IPアドレスとはネットワークを識別するネットワークアドレス部と、そのネットワーク上のコンピュータを識別するホストアドレス部に分けることができます。 サブネットマスクによって、このホストアドレス部分の数bitをネットワークアドレス部と定義しなおすことにより、単一のネットワーク配下をサブネットとして区切ることができるのです。たとえば172.16.0.0~172.16.255.255という範囲のIPアドレスを用いるネットワークでは、上位16bitまでがネットワークアドレス部にあたります。 これに対して255.255.255.0というサブネットマスクを指定すると、上位24bitまでをネットワークアドレスとして定義したことになります。これによって、172.16配下のネットワークは、172.16.0~172.16.255という256個のサブネットに分けられるのです。 |