実際にどのように使われているのかを知る
ビットコインは誰にでも自由に使える通貨で、あらゆる商取引に利用することができます。黎明期にビットコインの価値に気が付いた人々は、ビットコインを日常生活で使えるようにするための様々なサービスを立ち上げました。ビットコインで商品を買うための決済代行サービスもその一種です。今後も日常生活の中で活用する機会が広がっていくことでしょう。
海外ではビットコインだけで生活できる国もある
フェリックス・ウェイスという男性は、2015年にスマートフォンとビットコインウォレットだけで世界を旅しました。旅券はビットコイン決済が可能な、チープエアーやエクスペディアといった航空会社を利用して購入しました。
現地の資金を調達するときは「ローカルビットコイン」というサービスを利用して個人間送金を行い、現地通貨をビットコインでトレードしていました。ウェイス氏は、特にサンフランシスコが最もビットコインが浸透した地域で、ビットコイン決済を受け付ける店舗も多く、不自由なく生活できると語っています。
海外ではすでに生活の一部として、ビットコインが浸透し利用されています。ビットコインの普及は今後さらに広まっていくと思われますが、特定の地域では既にビットコインだけで生活ができるのです。
ドイツ・ベルリンのバー「Room77」では、ビットコインのシステムが稼働して間もない2011年から、ビットコイン決済を受け付けるなど、開始当初から先進的な試みが行われていました。
アメリカ大手通販サイトのオーバーストックは、2014年1月にビットコイン決済の導入を行い、ヘッドホン、枕やベッドのシーツなど日用品の購入を主に、初日で3億円相当のビットコイン決済を行ったと発表されました。
買い物ができる
電子貨幣システムであるビットコインの最も主要な使い道が買い物での利用です。ビットコインでモノやサービスを購入することができます。既に世界中の多くの店舗でビットコイン決済が可能になっています。
日本国内では、2017年に大手家電量販店「ビックカメラ」全店舗でビットコイン決済が導入されました。また、ビットコインでチャージ可能なビットコインのプリペイドカードもあり、これを利用することで世界中のVisa加盟店で買い物ができます。
簡単にいくつも口座を作れる
「口座」と聞くと、証明書の提出や印鑑など手間が掛かるイメージを抱くかもしれませんが、ビットコインに限らず暗号通貨(仮想通貨)はネット環境さえあれば、口座(アドレス)がいくつでも即座に作成することが可能です。
暗号通貨(仮想通貨)は、アドレスへの送受金でデジタル資産の移動ができます。いくつでも作成できる暗号通貨(仮想通貨)のアドレスをウォレットで管理すれば、資産管理が簡単にできてしまいます。
電子決済システムを安価に導入できる
事業者向けに利用されている電子決済システムは、クレジットカードや電子マネーが一般的です。クレジットカードでは手数料が約3〜4%取られたり、利用が限定されていたりと導入障壁は大きくあります。
ビットコインであれば、安価に電子決済システムを導入することが可能で、1%の手数料でビットコイン支払いを受け付けるサービスもあります。電子決済システムを安価に導入する事ができるのも、ビットコインのメリットです。
日本でも暗号通貨(仮想通貨)が使えるお店は着実に増加
2014年頃から日本でも暗号通貨(仮想通貨)関連の会社が続々と起業し、取引所や販売所、決済代行サービスなど様々なサービスが始まり、電子貨幣のテクノロジーに関連する会社も増えていきました。
電子マネーのSuicaやPASMOなどのサービスに比べると、日常生活での利用の浸透度は劣りますが、ビットコインをはじめとする暗号通貨(仮想通貨)が使えるお店は着実に増加しています。
大手家電量販店のビックカメラは、2017年4月にビットコイン決済を一部の店舗で開始して同7月には全国対応し、いち早くビットコイン決済を取り入れました。その後も航空会社のピーチや旅行代理店大手のH.l.S.が、ビットコイン決済の受け付けを始めました。
飲食店では、銀座沼津港(寿司店)、にくがどう(焼き肉店)など、東京の店舗を中心にビットコイン決済が広がっています。ビットコイン決済を導入している店舗が増えれば、現地の法定通貨と交換せずに支払いができるので、ビットコインを保有していれば便利です。
決済を導入した店舗としては、訪日外国人観光客向けの支払い需要にも応えることができ、またクレジットカード・その他決済手段より安価な手数料と、スピ―ディ―な現金化によって運転資金の効率化を図ることができます。
●ビットコイン決済をいち早く取り入れた店舗
業種 | 店舗名 | 場所 |
小売り | ビックカメラ | 全国 |
コジマ | 宇都宮本店 | |
ソフマップ | 都内一部店舗 | |
メガネスーパー | 全国 | |
旅行・交通 | H.I.S | 都内一部店舗 |
ピーチ・アビエーション | 全国 | |
飲食 | 銀座沼津港(寿司店) | 銀座 |
にくがとう(焼き肉店) | 人形町 | |
エジプトカレー(カレー店) | 新宿 | |
ケーキ屋ムラリ(ケーキ&カフェ店) | 昭島 | |
その他 | 神谷町デンタルクリニック(歯科医院) | 神谷町 |
Law&AccountingTeam(弁護士事務所) | 麹町 | |
安心お宿プレミア新宿駅前店(ホテル) | 新宿 | |
フォトスタジオマネージュ(フォトスタジオ) | 池袋 |
1ビットコイン決済を導入しているお店の受取方法は?
ビットコイン決済代行サービスを利用して、ビットコイン決済を行っているお店は、殆どのケースでビットコインではなく法定通貨(日本円やアメリカドル)で受け取っています。ビットコインで代金を受け取っていると思われがちですが、決済代行サービスがお店の代わりにビットコインを受け取り、日本円などに換金して事業者の口座に振り込んでいます。受取手段が選べるサービスもあります。
2ビットコインが日常に浸透するためのポイントとは?
ビットコインが日常に浸透するためのポイントには様々な見解がありますが、鍵となるのが給料と納税です。給料の支払いは一般的にその国の法定通貨で支払われるので、ビットコインを利用するには毎回ビットコインを購入する必要があります。納税も通常はその国の法定通貨でしか行えないので、ビットコインだけで生活ができたとしても、納税の際には現地通貨に換金する必要があります。ビットコインが将来世界共通の単一の通貨になり、ビットコインで給料が支払われ納税も可能になると、より浸透するのではないかと考えられます。
3暗号通貨(仮想通貨)決済はQRコードで読み取る
暗号通貨(仮想通貨)の送受金の際に活躍するのがQRコードです。暗号通貨(仮想通貨)の受け取りアドレスは33文字前後の英数字ですが、手入力は大変で誤って送ると返ってこなくなるので、通常はコピー&ペーストかQRコードで読み取ります。店舗ではQRコードを掲げていることが多いので、その際にはスマートフォンなどのカメラでQRコードを読み取り暗号通貨(仮想通貨)を送ります。