NetBIOS
ネットワークサービスを利用するための基本的な入出力を定義した、アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)です。
概要 |
元々はIBMがNIC上に実装したBIOSのインターフェイスが起源です。アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)というのは、「こういうことがしたい時はこの命令を呼びなさいよ」とあらかじめ決められた命令セットのことです。アプリケーションはこの命令セットを呼び出すようにすることで、実際の通信に用いられるプロトコルなどを意識する必要がなくなります。NetBIOSによって実現されたネットワークでは、NetBIOS名という16バイト(16文字)の名前を使ってコンピュータを識別します。 |
解説 |
Network Basic lnput/Output Systemの略で、日本語にすると「ネットワーク基本入出力システム」となります。その名の通り、ネットワークサービスを利用するための基本的な入出力を定義したアプリケーションプログラミングインターフエイス(API)です。もともとはIBM社が提唱したもので、NIC上に実装されたプログラミングインターフェイスがはじまりです。
ネットワークサービスを利用するプログラムは、このインターフェイスをプログラムから呼び出すことによって、ファイル共有やプリンタ共有といった機能を実現するわけです。OSI参照モデル第4層のトランスポート層に該当するサービスが提供されており、WindowsNT4.0までのMicrosoftネットワークは、このNetBIOSによって実現されています。NetBIOSでは、コンピュータを識別するためにNetBIOS名という16バイトの名前を用います。 そのため、NetBIOSを利用したネットワークでは、各コンピュータに対して同じNetBIOS名を付けることはできません。当初は、NetBEUIというネットワークプロトコル用のトランスポート層インターフェイスでしたが、現在はインターネットなどTCP/IPを用いるネットワークが普及したことにより、他のプロトコル上でもNetBIOSのインターフェイスが提供されています。特にTCP/IPをベースプロトコルとして動作するNetBIOSを、NBT(NetBIOS over TCP/IP)と呼びます。 |