POP
インターネットメールの受信用に用いられるプロトコルです。
概要 |
このPOPに対応したサーバのことをPOPサーバと呼びます。電子メールを実際の郵便に置き換えて考えると、郵便受けから電子メールを取り出すのが、POPの役割となります。POPサーバは、電子メールソフトなどのPOPクライアントから「受信メール<ださい」と要求があがってくると、そのユーザのメールボックスから、受信済みのメールを取り出して配送します。 |
解説 |
インターネットメールの受信用に用いられるネットワークプロトコルで、通常は通信ポートとして110番を使用します。受信用といっても、どこかから送信されたデータを受け取るというわけではなく、メールサーバに接続して、着信している電子メールを自分のメールボックスから取得するためのプロトコルです。
インターネット上で電子メールをやり取りする場合、直接相手に送り届けるという仕様では、相手がインターネットに接続されている状態でないと届けることができません。そのため送信用と受信用のプロトコルを分け、送信用のSMTPではメールサーバ上のメールボックスに届けるところまでを担当し、受信用のPOPでメールボックスから電子メールを取り出してダウンロードするといったように、送信と受信の処理を完全に切り分けているのです。 メールボックスとは、メールサーバ内にある個人用フォルダのことで、インターネット上に設置された私書箱のような役割を果たします。受信したメールはこの私書箱に一旦保管するようにすることで、いつでも電子メールが届けられるようになっているのです。POPに対応した電子メールソフトは、基本的に閲覧するデータをすべてダウンロードして、サーバ上には残しません。 これによって、一度受信した電子メールはインターネットに接続しなくとも読むことができるわけですが、逆に複数のコンピュータを使い分けたい場合には不便さを生むことになります。IMAPという方式では、POPとは逆にサーバ側でメールを管理するという前提になっているため、インターネットに接続されている環境であれば、どのコンピュータからでも電子メールを読み書きすることができます。 |