ネットワーク用語

Token Ring【ローカル・エリア関連用語】

Token Ring

Token(トークン)という送信権利を示すデータが、バケツリレーのように流れるトークンパッシング方式を用いて通信を行うネットワークの規格です。

概要
平常時はトークンだけがネットワーク上を流れています。送信したい時は受け取ったトークンにデータをくっつけて次へ流します。自分宛てのデータでない場合は、そのまま次へ流します。自分宛てのデータであった場合は、データを受け取ってからトークンだけを次へ流すことで、平常時に戻ります。
解説
IBM社によって提唱されたネットワーク規格で、通信速度として4Mbpsと16Mbpsの2種類が普及しています。ネットワークの各コンピュータをリング状に接続するリング型LANに属し、通信制御にはトークンパッシング形式を用います。トークンパッシング形式とは、ネットワーク上に送信の権利を示すToken(トークン)という名前のデータを流す方式で、このTokenによって送受信の管理を行うものです。

通常、ネットワークに何も送信データがない間は、このTokenが単独で流れています。各コンピュータはTokenを受信して、何もデータが存在しなければ、そのまま次のコンピュータへと流します。このように、1方向に向かってTokenだけがバケツリレーのように受け渡されていくのが無負荷時の状態です。送信したいデータが発生したコンピュータは、このTokenが手元に来るのを待ちます。そしてTokenをつかまえると、その後ろに送信データを付加して、再度バケツリレーを継続します。

以後、Tokenを受け取ったコンピュータは、そのデータが自分宛てのものであるかチェックし、自分宛てでなければそのまま次へ渡し、自分宛てであった場合にはデータを取り出して、Tokenだけを再度送り出すのです。このような仕組みによって送受信の管理を行うために、Ethernetにあるような「衝突(コリジョン)」という概念は原理的に発生しません。そのためネットワークの通信速度を効率良く利用することができます。

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