ICMP
TCP/IPのパケット転送において、発生した各種のエラーを報告するために利用されるプロトコルです。
概要 |
通信エラー発生時には、その発生場所からICMPを使ってエラー情報が逆送されてきます。ネットワークに障害が発生した場合、ICMPでエラー惰報が逆送されてくることにより、発生した障害内容を知ることができます。このICMPを利用したネットワーク検宣コマンドとして、以下の2つが有名です。 ping:指定コンピュータまでパケットが届くかを試すことで、ネットワークの疎通が確認できます。 traceroute:指定コンピュータに到達するまでの間、どのような経路を辿っているかを調査できます。 |
解説 |
TCP/IPのパケット転送において、発生した各種エラー情報を報告するために利用されるネットワークプロトコルです。通信中にエラーが発生した場合は、エラーの発生場所からパケットの送信元に対して、ICMPによってエラー情報が逆送されます。途中経路の機器は、この報告によってネットワークに発生した障害を知ることができるのです。
このICMPを利用したネットワーク検査コマンドとして有名なのが、pingとtracerouteです。pingはネットワークの疎通を確認するためのコマンドです。具体的には、確認したいコンピュータに対してIPパケットを発行し、そのパケットが正しく届いて返答が行われることを確認します。このコマンドが正常に実行されることで、パケットが無事に届けられることがわかり、ネットワークの疎通を確認することができるわけです。 また、この際には到達時間も表示されるため、簡単なネットワーク性能チェックにも利用できます。tracerouteはネットワークの経路を調査するためのコマンドです。目的のコンピュータに到達するまでの間に、どのようなルータを経由して辿り着くのかといった情報をリスト表示することができます。 たとえばpingが正常に終了しなかった場合、このコマンドによって経路上で不良を起こしている箇所を見つけ出すことができます。また、経路上に存在する各ルータからのレスポンスを計ることができますので、ネットワーク上のボトルネック(経路上で通信速度の出ない要因となっている個所)を調査することも可能です。 |