ポート番号
プログラムの接続口です。IPアドレスが示すコンピュータの、「どのポート番号へ」パケットを届けるかによって、どのサービスと通信を行うのかが決定されます。
概要 |
通常、コンピュータ上では複数のプログラムが動いています。IPアドレスでは、宛先となるコンピュータは特定できても、その上のプログラムまでは特定できません。そこで、プログラム側では0~65,535までの範囲で自分専用の接続口を設けて待っています。この番号が「ポート番号」なのです。 |
解説 |
TCP/IPの世界においては、IPアドレスをもとに通信を行います。それは良いのですが、コンピュータ上では複数のプログラムが動いているのが当然であり、それらが同時に通信を行っていることも考えられます。しかしIPアドレスでは、ネットワーク上でどこに存在するコンピュータであるかまではわかりますが、そのコンピュータ上のどこへパケットを届ければ良いかということはわかりません。
ポート番号とはまさにそのために利用される番号のことです。ポートというのは接続口という意味に捉えれば良いでしょう。ネットワークに対する接続口として、ポート番号には0~65,535までの数値を適用することができます。ネットワーク上で通信を行う場合、プログラムはネットワークヘの接続口としてポートを開き、目的とする相手先IPアドレスのポートに向けてパケットを送信したり、受信したりすることになるのです。 私たちが普段利用しているインターネット上のサービス、たとえばWWWであったり電子メールであったりですが、これらを利用する際にも実はポート番号を指定して、相手サーバにリクエストしています。とはいえTCP/IPではあらかじめプログラムごとに定められたポート番号というものがあり、通常はそのポート番号を用いて通信を受け付けています。 そのため私たちが毎回ポート番号まで指定するという手間は省かれているわけです。そのような理由から通信に必須の番号でありながら、非常に影の薄いポート番号ですが、実際には必ずIPアドレスと1セットで用いられる重要な番号なのです。 |