Financial用語

保護預り、証券保管振替制度【金融用語 金融商品編】

Financial用語
保護預り
概要
顧客が有価証券などを自分で保管せずに、証券会社や金融機関に預け入れる仕組み。分別保管されています。
解説
以前、紙の証券があった頃、証券会社などを通じて購入した株式や債券、投資信託の受益証券は、通常は保護預り契約を結んで証券会社に保管されていました。しかし、保護預りかタンス株かという選択が可能だったことと、保護預りは年間保護預り料が徴収されていたため、保護預りをしない投資家もいました。保護預りをしていない株券は俗に「タンス株」と呼ばれていました。保護預りは、盗難、焼失などの心配がなく安全に保管されることや、預け先の証券会社などが株主の権利に関する事務手続きを代行し連絡をくれる点がメリットです。現在は株券の電子化がなされ、上場株式や債券、投資信託などがコンピュータの帳簿上で管理されているため、保護預りという概念がなくなり、事実上、終了しています。
Financial用語
証券保管振替制度
概要
株券、債券、投資信託証券を証券保管振替機構に集めて、一括して管理する制度。株式での利用は、その都度の名義書換の手続きが不要になります。
解説
証券保管振替制度は、株式、債券、投資信託などの証券を「証券保管振替機構(略称・ほふり)」に集めて一括管理し、売買時の決済や株主の権利の移転を口座の振替によって行う制度です。証券保管振替制度の主なメリットとして、売買の際に株券の受渡しが不要で証券取引に係る手間や時間が短縮される、M&A等の企業再編において株券を発行会社に提出する手続等が不要になる、等が挙げられます。なお、株式を発行せず、株主の管理を株主名簿で一元化する株券の電子化後は、旧来の名義書換手続きに代えて、証券保管振替制度が株主の名簿管理の中心となりました。

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