Financial用語

預金準備率操作、量的緩和政策【金融用語 金融政策編】

Financial用語
預金準備率操作
概要
日銀が民間金融機関に義務付けている準備預金の比率を変更することで、市中の資金量を調節する金融政策のこと。
解説
日本銀行は、民間の金融機関に対して、強制的に預金量の一定割合を日銀に預け入れさせています。目的は、預金者が急に多額のお金を引き出すことになった場合への備えです。日銀に預け入れる資金が「預金準備金」で、預金量に対して預け入れる割合が「預金準備率」です。「支払準備率」「法定準備率」とも呼ばれます。日銀が預金準備率を上げ下げして金融機関から強制的に預かる資金量を増減し、市中の資金量をコントロールするのが預金準備率操作です。預金準備金は、日銀当座預金の一部なので利子が付きません。預金準備率を引き下げると、金融機関の資金は日銀内の当座預金から融資や投資などを通じて経済全体に出ていき、世の中に出回る資金量が増え、金利が引き下がるという効果を狙った金融政策です。反対に、預金準備率を上げると金融機関から市中に貸し出される資金量が減り、金利上昇を招きます。
Financial用語
量的緩和政策
概要
中央銀行がお金の流通量を増やして経済の活性化を図る景気刺激策。日本では、2001年から2006年3月まで実施されていました。
解説
金融の量的緩和政策は、金融機関の貸出金額を増やし、融資資金が企業の投資活動や個人の消費に使われて経済活動を刺激する狙いです。日本ではデフレを克服し、経済の持続的成長を促すために、2001年から量的緩和政策を実施しました。2006年3月に日銀の金融政策決定会合は物価が安定したと見て、量的緩和政策を解除しました。金融政策の手段は「量」から「金利の上下」に戻りました。無担保コール翌日物の金利誘導の目標値を上げ下げする金融政策です。2013年4月以後、現在は、異次元の緩和策として量的・質的金融緩和政策が導入されています。2%の物価上昇と、日銀が国債などを買い入れることによってマネタリーベース、つまりお金の量を増やすことが政策の目標です。

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