TCP
信頼性が高く確実なデータ通信を実現するためのプロトコル。
概要 |
パケットの欠損に対する保証がないIPの上位層として、保証機構を付加します。TCPで送るパケットには、分割した順に番号が割り振られており、パケットを受け取った側は、その証としてこの番号を送り返します。TCPでは、このようにパケットごとに受信確認が行われて、通信の信頼性が保たれるようになっています。 |
解説 |
OSI参照モデルにおいて、第4層のトランスポート層に位置付けられているネットワークプロトコル。信頼性が高く確実なデータ通信を保証します。信頼性が高いという意味においては、データの欠損がなく、確実に相手へと送り届けられることを指します。
TCPでは、第5層(セッション層)以上のプロトコルから通信データを受信し、これをパケットに分割します。そしてそのパケットを第3層(ネットワーク層)のIPに送信し相手へ送り届けます。 このパケットが送り出した順番通りに送り届けられれば問題ないのですが、実際にパケットの送信を行うIPでは、このような保証がないため、ネットワークの混雑状況によっては、遅延による順序の入れ替わりやパケットの欠損といったことが起こってしまいます。 このIPに対し、TCPではいくつかの方法によってデータ通信に信頼性を持たせています。通信データをパケットへ分割する時にはシーケンス番号を付加しておき、受信側でこの番号をチェックし、必要であれば並び替えを行って、パケットの並びが正しいことの保証を備えています。 また、受信側からは必ず受信したことを示す通知パケット(ACKパケット)が送信側へと返信される機能があり、この機能により送信側では送出したパケットが届いたかどうかを判断することができます。欠損を防ぐために、一定時間待っても返信がない場合には、パケットを再送信する仕組みとなっています。 このTCPとIPを組み合わせたTCP/IPが現在では主流であり、インターネットにおける各種サービスの基軸として応用されています。 |