UDP
IPによるデータ転送の機能を、上位層からダイレクトで扱えるようにするためのプロトコル。
概要 |
信頼性は劣るものの、その高速性からリアルタイムな用途に向いています。UDPでは、単純にパケットを送るだけですので、途中でパケットが紛失されたとしてもスルーします。しかし動画配信のように、途中のコマ落ちよりもリアルタイムであることが注視される用途には有効なプロトコルです。 |
解説 |
コネクションレス型(データグラム型)の通信機能を提供し、OSI参照モデルにおいて、第4層のトランスポート層に位置付けられているネットワークプロトコルです。
コネクションレス型とは、情報の伝達を相手側に通知せず、ダイレクトに送信してしまう方法です。そのため通信の信頼性は低くなりますが、TCPとは異なりプロトコル自体の処理が軽く済むため、高速であるという特徴を備えます。 UDPは第3層(ネットワーク層)のIPを、第5層(セッション層)以上の上位層プロトコルからダイレクトに扱えるようにするためのブリッジ役と言えます。上位層のアプリケーションから受信したデータを、パケットに分割してIPによって送り出すだけです。 TCPのように受信確認を行うといった機能はありませんので、送信側でパケットが届いたか否かの把握ができず、実際にネットワークの状況によっては届かないというケースも起こり得ます。 このような信頼性で劣る面と処理の軽さとを比較して、UDPは主に、小さなサイズのパケットの通信で済むアプリケーションや、時間的連続性が重要となるアプリケーションで利用されるプロトコルです。 小サイズのパケット通信の例では、DNSやDHCPといったサービスであり、また時間的連続性が重要となる利用例では、多少の音がしたとしても時間的な連続性が重要視される音声通話や動画配信などです。 |